パチンコのようなゴム銃である『スリングショット』を用いて、走行中の路線バスに金属弾を打ち込んだとして少年2人が逮捕されたと報道されています。
被害にあったバスは窓ガラスが破損をしていますが、幸い怪我人は出ていないとの事です。
今回はスリングショットの危険性や威力について、また銃刀法違反に違反しない理由を考察して参ります。
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事件の詳細は?
出典:gahag.net
今回の事件が公になったのは、警視庁少年事件課が12月8日までに『威力業務妨害』と『器物損壊の疑い』で少年2人を逮捕した事を発表し発覚しています。
この少年2人は東京都八王子市に住む建築作業員の18歳と19歳と発表されています。
少年らが勤めていた会社は公表されていませんが、お世話になった会社や他の社員を裏切り行為です。
事件の詳細として、10月26日午後8時35分頃、スリングショットを用いて約60メートル先を走行していたバスに金属弾を打ち込んでいます。
金属弾を打ち込まれた路線バスは窓ガラスが割れ、破片となったガラスが降りかかっていますが怪我人は出ていません。
またさらに1分後には約18メートル先を走行していた高校のスクールバスにも打ち込んでいます。
このスクールバスには生徒がおよそ40人乗っていました。
幸いこのスクールバスの窓ガラスはひびが入っただけで、こちらも怪我人は出ていません。
バスに使用されている窓ガラスには安全対策がされている為、今回怪我人が出ませんでしたが一歩間違えれば大惨事になります。
ちなみに窓ガラスの安全対策として、サイドガラスには『強化ガラス』を使用されており、割れたとしても小さな粒状となって粉々に砕けます。
その為、今回のように破片し人に当たっても怪我をしづらくしています。
万が一『ガラスを貫通し運転手にあたったら…』などという事は考えなかったのでしょうか…。
コンビニの防犯カメラには犯行の映像が残っており、ガッツポーズをして喜んでいたようで、いかに軽率で浅はかだったかが分かります。
18歳と19歳と言う年齢で、しかも建築作業員として働いていれば『何が危険か』すぐに判断出来るはずですが、そんな判断すらも出来ないなんて本当に残念に思います…。
スリングショットの危険性や威力は?
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今回少年2人はスリングショットを用いて60メートル先の路線バスの窓ガラスを割っています。
では危険性や威力はどれ程のものなのでしょうか?
スリングショットはゴム紐のエネルギーを利用して玉を飛ばす構造をしており、一見そこまで危険性が無いように思われるかもしれません。
しかし、今回のようにスリングショットを使用し路線バスの窓ガラスが破損しています。
その為、使い方を間違えると非常に危険で威力も非常に高い武器となります。
また一部では、スリングショットによるカモをはじめ鳥獣の猟が行われ問題視もされています。
1962年1月2日には皇居で行われた一般参賀にて、昭和天皇に向かってパチンコ玉を発射する事件が発生しています。
玉はいずれも足元やバルコニーに当たっただけで済んでいますが、猟で使用されるスリングショットが人に当たったらと考えると、いかに危険性や威力が高いか分かると思います。
銃刀法違反に該当しない理由は?
出典:gahag.net
スリングショットは日本の法律でどのような扱いになるのでしょうか?
窓ガラスを割る事ができ、猟でも使用される事を考えると銃刀法違反に該当しそうです。
しかし、銃刀法違反ではなく軽犯罪法に該当すると考えられます。
銃刀法違反の定義としては、
「銃砲」とは、拳銃、小銃、機関銃、砲、猟銃その他金属性弾丸を発射する機能を有する装薬銃砲及び空気銃をいう。
「刀剣類」とは、刃渡り15cm以上の刀、やり及びなぎなた、刃渡り5.5cm以上の剣、あいくち並びに45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛び出しナイフをいう。
出典:ja.wikipedia.org
以上から、スリングショットは銃砲でもなく刀剣類にも当たらない為銃刀法違反に該当しません。
ただし軽犯罪法に該当する理由として、以下のような一文があります。
正当な理由がなくて刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯していた者
出典:ja.wikipedia.org
『人の身体に重大な害を加える』や、隠していた際『器具を隠して携帯していた』という所に該当する可能性が考えられます。
以上から今回逮捕された少年2人についても『銃刀法違反』が適用されておらず、『威力業務妨害』と『器物破損の疑い』で逮捕されていますが、さらに『軽犯罪法』の罪が加わる可能性が考えられそうです。
まとめ
出典:pixabay.com
・スリングショットは猟に使用される事もある為、使い方を間違えれば危険性や威力も非常に高い。
・銃刀法違反ではなく軽犯罪法に該当する可能性がある。
・事件を起こした少年2人は今後さらに軽犯罪法の罪が加わる可能性が考えられる。
今回の記事はここまでです。
お役に立てれば幸いです!
最後まで読んで頂いて、
有難うございました!
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